常連さんコラム

毎日の生活がちょっと“ディープに
”楽しくなるコラム

夏生さえりの「ティファニーで朝食を食べられなかった私たち」

12715539_947694491978278_6030449766074658323_n-2
夏生さえり
ライター
出版社勤務を経て、Web業界へ。人の心の動きを描きだすことと、何気ない日常にストーリーを生み出すことが得意。好きなものは、雨とやわらかい言葉とあたたかな紅茶。 著書に『今日は、自分を甘やかす いつもの毎日をちょっと愛せるようになる48のコツ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン )はじめ、本連載に書き下ろしを加えたエッセイ集『口説き文句は決めている 』(クラーケン)が2017年8月9日発売予定。
  • 【第22回】「恋の気配と野菜炒め」

    先日、紀伊國屋書店の新宿店さんで『口説き文句は決めている』の発売記念トークイベントをしていたとき「さえりさんの忘れられない食と恋の思い出はなんですか?」と質問があった。   (え、またわたしにその質問!)   ここまで22回にわたって食と恋の連載をしてきて、さらに書籍でも書き下ろしとして自分の実話を書いてきて、さらにそ …

  • 【第21回】ずぶ濡れのあと食べるアイス

    夏の東京は、幾度も突然の豪雨に見舞われた。   「花火大会は中止となりました」。   満員電車の中でアナウンスが流れ、浴衣を着た女の子が肩を落としたのが見えた。彼女がうなだれるのも無理はない。彼女はきっとこの日のために浴衣を新調し、着付けをしてもらい、ヘアセットまで頼んで、今ここにいるのだから。彼女はカゴバックからスマ …

  • 【第20回】夜道と炭酸、そして仲直り

    夏の夜道が好きだ。   昼の厳しい日差しが落ち着いたあとの、生ぬるいお風呂みたいなあの空気。   夏の夜道には炭酸が似合う、とよく思う。   夜道を、お酒を片手に散歩をする、というのはわたしの定番の妄想だけれど、お酒じゃなくてもいい。夜道を、サイダーをしゅわしゅわと口に広げながら歩くとき、なんだか自由になった …

  • 【第19回】目に愛を込めて

    去年のちょうど今ごろ、わたしはスペインにいた。5〜7月までの2ヶ月間、スペインに滞在していたのだ。(その頃は、ラーメンの記事を書いた。もう1年もこのコラムを続けているのか。感慨深い)   スペインのバレンシアというところで過ごした2ヶ月は、あまりにも平和だった。夜21時になっても外は明るく、夜が短いおかげなのか自分自身も日本にい …

  • 【第18回】夏を待ちわびている

    夏が来る。徐々に暑くなってきて、夏の気配がじんわりと広がり始めたように思う。   夏だ! 夏! 夏が来るよ、みんな!!   急にテンションがあがってしまうくらい、わたしは夏が好きだ。正しく言うと、「夏を待ちわびる季節」が好きだ。梅雨前から梅雨明け直前までの時期。みんなが「早く夏にならないかな」と待ちわびて、テレビでもプ …

  • 【第17回】ピクニックデートをしたことがない

    4月は毎年、不思議なほどの早さで過ぎてしまう。   新しい環境や新しい友人たちに馴染もうともがいていると、いつのまにか5月になっているのだ。2月はわたしにとってあんなに長いのに、どうして4月はこうも短いのか。   特に「お花見」と言われるシーズンの過ぎ去る速さは尋常じゃない。「そろそろあったかくなってきたし、お花見を… …

  • 【第16回】振られた後に食べたいもの

    3月は、卒業の季節。   この時期になると「卒業式に、好きな人に告白しておけばよかったな」と、いつも思う。   実る可能性は、限りなく低いかもしれない。でも、もう会えなくなってしまうから。今、言わないと後悔するから。そしてなにより本当に彼が好きだから。告白する。   ……そういう体当たりでまっすぐな告白をわた …

  • 【第15回】映画館は恋のためにある

    「映画館は恋のためにある」と、よく確信する。   わたしは、ひとりでも映画館に行く。観たいものがあれば友人を誘うのももどかしく、思い立ったときにふらっと行く。だからもちろんひとりで行く映画館の良さも、無論友人と行く映画館の良さも知っている。恋人がいなくたって映画館は楽しい。   けれど、好きな人と行く映画館こそが一番輝 …

1 2 3