かぼちゃ かぼちゃ

9月の旬食材|かぼちゃの基本「栄養、種類、見分け方を知る」

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【かぼちゃの旬の時期】9〜12月頃

 

[かぼちゃの特徴・栄養]

「冬至にかぼちゃを食べると長生きする」ということわざがあるように、冬に食べるイメージが強いかぼちゃですが、実は収穫の一番のピークは夏〜初秋の間。収穫したてのかぼちゃは甘味が弱いので、風通しの良い日陰で1カ月ほど保存して追熟させてから出荷します。収穫時期と旬の季節にズレがあるのはこのためなのですね。

 

また、ことわざの通り、かぼちゃは栄養価の高い野菜としても知られています。ビタミン、カルシウム、鉄などの栄養素がバランスよく含まれているほか、特に多く含まれているβ-カロチン(ビタミンA)には、身体の免疫力を高めたり、病気の原因となる「酸化」を抑えたりする作用があるため、かぼちゃを食べると病気の予防になると考えられています。

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[美味しいかぼちゃの見分け方]

<カットしていないもの>
・ヘタ…10円玉大でひしゃげており、まわりが盛り上がっているもの
・実…小さくても左右対称で、表面がツヤツヤしているもの
※以上の点に加え、手に持ったときにずっしりとした重みがあり、叩くとコンコンと音がするものを選ぶと良いでしょう。

 

<カットしてあるもの>
・実…色が濃く、身が詰まっているもの
・種…種が厚く膨らんでいるもの

 

[日本の主な産地]

農林水産省のデータによると、圧倒的に生産量が多いのは北海道。そのほか鹿児島、茨城、長崎、千葉などでも多く生産されています。

 

[かぼちゃの種類いろいろ]

大別すると、「日本かぼちゃ」「西洋かぼちゃ」「ペポかぼちゃ」の3種類。スーパーなどで見かけるいわゆる「かぼちゃ」は、その名前に反して、「日本かぼちゃ」ではなく「西洋かぼちゃ」です。「日本かぼちゃ」は九州をはじめとした西日本で栽培されていることが多く、「西洋かぼちゃ」は東北などの寒冷な地域で生産が盛んです。個性的な「ペポかぼちゃ」は、ちょっと馴染みのないユニークな種類が多め。さて、それではそれぞれの特徴を見ていきましょう。

 

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【日本かぼちゃ】

原産地は中央アメリカ。戦国時代、ポルトガル船によって九州に伝来し、各地に広まって多くの品種が生まれました。日本かぼちゃの代表的な品種「黒皮かぼちゃ」は古くから宮崎県で栽培され、「日向南瓜」とも呼ばれています。水分が多くさっぱりと上品な味わいが特徴。炊き合わせやてんぷらに利用するのがおすすめの調理法です。

★代表的な品種:黒皮かぼちゃ、菊座かぼちゃ

 

 

 

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【西洋かぼちゃ】

一般的によく知られている「かぼちゃ」がこちら。ホクホクした食感と甘味が好まれ、現在では日本のかぼちゃの主流となっています。スーパーでよく見るのは「黒皮栗かぼちゃ」という品種。原産は南アメリカの高山地帯のため寒冷な土地での栽培に適しており、江戸時代の終わりごろ日本に渡来すると、北海道や東北などで生産が盛んになりました。

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★代表的な品種:栗かぼちゃ、恵比寿かぼちゃ

西洋カボチャの中で最近人気が出てきているのが、「バターナッツかぼちゃ」。ベージュ色でひょうたん型の独特なビジュアル、ナッツのような風味とねっとりとした食感が特徴的なバターナッツかぼちゃは、ポタージュにするのがおススメ。コクが出て美味しく仕上がります!

 

 

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【ペポかぼちゃ】

ハロウィンでよく見るオレンジ色のかぼちゃが、こちらの「ペポかぼちゃ」です。きゅうりの一種と思いきや、ズッキーニも実はペポかぼちゃの仲間。そのほか、金糸瓜(きんしうり)という品種は、ゆでると実がそうめんのように細くほぐれるため「そうめんかぼちゃ」とも呼ばれています。

 

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※中身がまるで本物のそうめんのようなかぼちゃ。中国地方をはじめ各地で栽培・収穫されており、石川県・能登地方の伝統野菜としても知られています。英語圏ではスパゲッティ・スカッシュ(Spaghetti squash)とも呼ばれているのだとか!

 

 

 

 

〜どこかで言いたい!かぼちゃの雑学〜

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「かぼちゃ」の名前の由来は「カンボジア」だった!?

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かぼちゃが日本に伝来したのは、戦国時代の半ばのこと。大分県に漂着したポルトガル船が、カンボジアからかぼちゃを持ち込んで伝わったと言われています。この「カンボジア」という言葉が訛り「かんぼちゃ」や「かぼちゃ瓜」と呼ばれるようになり、そこからさらに「かぼちゃ」という呼び名に変化した、という説が有力なようです。名前の由来って本当に不思議ですね…!

 

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ハロウィンの象徴となった「カボチャちょうちん」の謎!

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ハロウィンで子どもが持ち歩いている「カボチャちょうちん」。英語で「ジャック・オー・ランタン」とも呼ばれています。実はこのジャック・オー・ランタンという名前、アイルランドに伝承されている民話がもとになっているのだとか。

 

昔々、ジャックという酒飲みの鍛冶屋が悪魔と出会うところから物語は始まります。ジャックは悪魔に「自分の命とひきかえに酒代を払ってくれ」と頼みましたが、それを了承して銀貨に変身した悪魔を罠にはめて、元の姿に戻れなくしてしまいます。そして悪魔が「この先10年はジャックの命をとらないよ」と約束すると、ジャックは悪魔を解放してあげます。その10年後、再び悪魔がジャックの命をとりにきましたが、ジャックはこのときも悪魔を騙し、「二度とジャックの命をとらない」と約束させたのです。ところが、ジャックはこのように悪事ばかりをはたらいていたので、寿命を迎えても天国に行けず、ならば地獄に行こうと悪魔に会いにいきましたが、悪魔はジャックの命をとらないと約束したのでこれも叶いません。

 

ジャックは仕方なく、悪魔からもらった火の玉をカブの中にいれ、今もこの世とあの世の間にある暗闇の世界をさまよい続けているそう…。

 

このお話がアメリカに伝わって、カブがアメリカで一般的なカボチャに代わり、現在の「ジャック・オー・ランタン」ができあがったのです。

 

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イラスト/はらぺこめがね

※参考文献
平成24年産野菜生産出荷統計(農林水産省)
「野菜の基礎知識」(エイ出版社)
「おいしい野菜の見分け方」(徳岡邦夫, 西村和雄)
「二十四節気の暮らしを味わう 日本の伝統野菜」(木村正典)
「築地御厨の野菜仕事」(内田悟)

※参考サイト
農林水産省
旬の食材百科