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10月の旬食材|なめこの基本「栄養、効能、種類、見分け方を知る」

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【なめこの旬の時期】

9〜11月頃(天然ものの場合)

 

[なめこの特徴・栄養]

おみそ汁の具としてお馴染みの「なめこ」。市場に出回るものの多くは人工栽培のため一年中安定した価格で手に入りますが、天然ものは木々の葉が色づく秋に収穫されます。漢字で「滑子」と書くことからもわかるように、とろっとしたぬめりが特徴です。

 

このぬめりの正体は、食物繊維の一種であるムチン。なんとムチンは人の目の表面や胃の粘膜にも存在する成分で、ドライアイや胃炎の予防・改善に効果があります。また、美肌キープや関節痛予防に有効なコンドロイチンも含まれているので、アンチエイジング効果も期待したいところ。まさに“のんべえ女子”にはもってこいの食材といえそうです。その他、食物繊維のβ-グルカン、カルシウム、鉄、銅、マグネシウムなどが含まれています。約95%は水分なので、低カロリーでありながら栄養豊富な優秀食材といえますね。

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[新鮮ななめこの見分けかた]

生の場合は、ぬめりがしっかりあり肉厚でかさの大きさや色が揃っているものがよいでしょう。袋入りの水煮の場合は、水が濁っていない方が新鮮です。

なめこは傷みやすいため、冷蔵庫で保存して1〜2日で使い切りたいところ。どうしても難しい場合、味はやや落ちますがさっと湯がいて冷凍保存も可能です。

 

[日本の主な産地]

新潟県、長野県、山形県が全国生産量の約半分を占めています(農林水産省データより)。

昔は天然なめこが発生する東北地方の日本海沿岸を中心に原木で栽培されていましたが、昭和30年代後半に、オガクズを利用した「菌床栽培」という栽培方法が発見され、全国で栽培されるようになりました。

 

[なめこの種類いろいろ]

なめこは日本生まれの食材です。森の中に自生する「天然なめこ」と「人工栽培のなめこ」があり、人工栽培は栽培方法によってさらに「原木栽培なめこ」と「菌床栽培なめこ」に分けられます。

 

nameko_1●天然なめこ

天然ものは、主にブナの枯幹・倒木・切り株などに群生しています。市場には滅多に出回らない貴重な食材で、ぬめりがテカッと光ることから“ブナ林の宝石”と呼ばれることも。サイズは通常のものでもかさの径が3〜8cmと大ぶり。肉厚で歯ごたえがあり風味も豊かなので、直火であぶるだけでも美味しくいただけます。一度食べると病みつきになってしまうとか…!

 

 

nameko_2原木栽培なめこ

大正時代に始まった方法で、ブナやトチ、サクラなどの広葉樹に菌を植え付けて栽培します。天然なめこ同様ほとんど流通していませんが、運がよければ山地のスーパーや道の駅などで入手することができます。味・サイズとも天然なめこに近く、食べごたえ十分! 手に入ったら、天ぷらや炒め物などいつもと違う食べ方を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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菌床栽培なめこ

市場に流通しているなめこのほとんどがこの菌床栽培によるもの。収穫した株のまま袋詰めされた「株とりなめこ」や、かさの径が4〜5cmある「ジャンボなめこ」などがあります。スーパーでよく見かける袋入りは「株とりなめこ」をばらしてさっと茹でたものです。

 

 

 

 

〜どこかで言いたい!なめこの雑学〜

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なめこのぬめりっていつから出てくるの?

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なめこは元々ヌルヌルしているように思われがちですが、実は木から生えてきた時はまだぬめりはなく、ある程度成長すると分泌されるようになります。なめこは寒すぎず、湿った土地で育ちます。ぬめりは、そんななめこを寒さと乾燥、さらに害虫から守る役目を果たしているのです。そのため、寒くなるほどぬめりが強くなるとも言われています。成長しきってしまうとぬめりは失われ乾燥してしまいますが、それを収穫して水に浸すとぬめりが復活し、美味しく食べることができます。

 

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「なめこ」と「なめたけ」って関係があるの?

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「なめたけ」といえば、瓶詰めされた醤油味の「えのきたけ」を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、「なめこ」とは名前もぬめりも似ているし、「なめこ」を「なめたけ」と呼ぶ地域もあるようで、しばしば混同されがちです。実は「なめたけ」は「えのきたけ」の別名。それが昭和の中頃に「えのきたけ」の加工品として「なめたけ」が発売され、以降、商品名として定着したと言われています。

 

また、えのきたけは白くて細長い形が一般的ですが、それは人工栽培によるもの。天然ものはぬめりがあり、色やサイズも「なめこ」によく似ています。実際に「なめこ」という名前はかつてぬめりのあるきのこの総称だったため、「えのきたけ」も「なめこ」と呼んでいたそう。名前に関するエピソードは他にもありますが、総合して考えると「なめこ」と呼ばれていたこともある「えのきたけ」の別名が「なめたけ」だったという説が有力のようです。

 

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イラスト/はらぺこめがね

※参考文献

「からだにおいしい野菜の便利帳」(高橋書店)

「山溪カラー名鑑 日本のきのこ」(山と渓谷社)

「ナメコ栽培の実際」(社団法人農山漁村文化協会)

※参考サイト

朝日新聞

株式会社キノックス

ぐるなびレシピ

日経BPネット

森と水の郷あきた

野菜ナビ