春キャベツ(新キャベツ) キャベツ

春キャベツとキャベツの違いは? ベジ活アドバイザー・生井理恵さんに聞きました。

春キャベツとキャベツの違い
ベジ活アドバイザー 生井理恵
生井理恵さん
ベジ活アドバイザー、「やさい美人」「ベジ活」主宰。“キレイは食でつくられる”をモットーに、野菜や果物を中心とした食事を提案している。企業や団体への講演やコラム執筆・商品プロデュース・レシピ提供・レストランとのコラボレーション料理教室など多岐に渡り活動中。著書に「ママとキッズの楽しい“ベジ活”」(ワニブックス)がある。

 

あなたは、キャベツと春キャベツの違いを知っていますか?

 

「春に採れるものが“春キャベツ”じゃないの?」という答えも決して間違いではありませんが、実は他にも色んな違いがあるんです。

見た目、味、歯ごたえ…今回はその違いを徹底的に検証しちゃいます!

 

 

ベジ活アドバイザー・生井理恵さんに聞きました!

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今回お話を伺ったのは、ベジ活アドバイザーの生井理恵(なまい りえ)さん。野菜を取り入れた食生活の提案やレシピ提供・食育活動など、野菜にまつわるさまざまな活動を行っている生井さん。そんな彼女に、春キャベツとキャベツの違い、ズボラさんにおすすめの食べ方も教えてもらいました!

※ベジ活=野菜を積極的に食べる生活のこと

 

春キャベツとキャベツはどう違う?

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生井さん:まず違うのは、種をまく時期です。年中スーパーで見かける一般的なキャベツ(寒玉)は夏に種をまきますが、春キャベツ(春玉)は秋にまくので収穫時期もそれぞれ違います。見た目もよく見ると全然違うんですよ。寒玉キャベツは楕円形ですが、春キャベツはちょっと小さめで丸いのが特長です。栄養価は両者であまり違いはありませんね。

 

[春キャベツ(春玉、新キャベツ)]

▶︎丸い(やや小さめ)

▶︎色が鮮やかな黄緑色

▶︎葉と葉の間隔が緩く、ふわっとしている

▶︎水分が多く柔らかい

 

[一般的なキャベツ(寒玉)]

▶︎楕円形

▶︎色は淡い黄緑色

▶︎葉と葉の間隔がギュッと詰まっている

▶︎(春キャベツに比べると)水分が少なく硬い

 

生井さん:春キャベツは、葉と葉の間が詰まっていなくてふわっとしているほうがおいしいです。つぶれていたり変色しているものは酸化して少し古くなっているかも。逆に寒玉キャベツはギュッと詰まっているほうがおいしいといわれています。

 

 

実際にどれくらい違う?比較してみました!

春キャベツとキャベツの比較

《見た目》

左は春キャベツ、右が一般的な(寒玉)キャベツ。たしかに春キャベツは丸く鮮やかな黄緑色、それに比べて普通のキャベツは楕円形で色が淡色です。見た目だけでも全然違う!

 

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《甘さ》

春キャベツ=甘い、というのが一般的なイメージではないでしょうか。何となく感覚で理解できるものの、実際にどれくらい違うのかを探るべく糖度測定器を使って糖度を計ってみました。結果は…春キャベツが6度、寒玉キャベツは5度。正直あまり差がありませんでした。実はキャベツは寒い冬を超えることで糖度が増し、品種によっては10度以上の糖度を誇る寒玉キャベツもあるのだとか。「春キャベツは普通のキャベツより甘い」とは一概に言えないようですね。

 

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《味・歯ごたえ》

最後は味と歯ごたえ。

そのままの味を比較すべく、どちらも生でいただきましょう。

 

春キャベツは、葉が柔らかく食べやすい!えぐみもほとんどなくてみずみずしい。一方、寒玉キャベツは硬い歯ごたえ。大きめにカットしたせいか少し青臭さを感じました。生で食べるのであれば確実に春キャベツのほうがおすすめです。

 

さて、春キャベツとキャベツの違いがわかったところで、春キャベツの特長を活かしたおすすめの食べ方を教えてもらいましょう。

 

 

おすすめの食べ方は「生でサラダ」「スープで汁ごと」

春キャベツの千切り

生井さん:春キャベツは、普通のキャベツに比べると水分が多くて葉が柔らかいのが特長です。だから生でサラダにして食べるのがおすすめ。あと、ダイエット中の方にも生キャベツはいいんですよ。生のキャベツは歯ごたえがあるから食べているうちにアゴがちょうどいい感じに疲れてくるし、噛むことで満腹中枢が刺激されるので、食べ過ぎの予防になるんです。

 

− たしかに生で食べると春キャベツのおいしさが感じられました。みずみずしくて。でも、キャベツの千切りって苦手で…(汗)。

 

生井さん:いえ、わざわざ包丁でカットしなくても、手でちぎるだけでいいんです!春キャベツは柔らかいから手でちぎりやすいし、ビニール袋にちぎったキャベツと塩昆布、ごま油を入れてシャカシャカ振るだけで立派な副菜になります。調理道具を使わないから簡単だし、おいしいです。アレンジで韓国のりを入れたり、ごま油をオリーブオイルに変えてみるのもいいですよ。

 

− おいしそう!お酒のおつまみにもいいですね。

 

生井さん:そうなんです。実は、キャベツに含まれているスルフォラファンは肝臓の健康機能を高めてくれる働きもあるんです。だからお酒が好きな人にはぴったり。味もビールに合いますしね。よく焼き肉屋さんのお通しでキャベツが出てくるじゃないですか。それもちゃんと理にかなっているんですよ。

 

− ビール好きはおつまみにキャベツを!この豆知識は使えますね。

 

生井さん:ただし…キャベツに含まれているビタミンUは胃の粘膜を正常に保ち、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防に効果的だと言われていますが、加熱に弱いという性質があります。生でというとサラダの他、スムージーをイメージされる方も多いと思いますが、キャベツなどでんぷん質を含む野菜と果物の組み合わせは相性が悪く腸内でガスを発生させる要因になると考えられているので、避けたほうがいいですね。

 

料理への活用ですが、春キャベツは水分が多いので、もし加熱する場合は、短時間にするのがポイント! 加熱しすぎると、水分が多いのでベチャッとしてしまうんです。食感を残したいならサッと加熱するくらいで。だから、ロールキャベツなどじっくり煮込む料理には春キャベツよりも寒玉キャベツのほうが正直向いていますね。キャベツ全般にいえることですが、ミネストローネにして食べるのも個人的におすすめです。

ミネストローネ

− なぜ「ミネストローネ」なんですか?

 

生井さん:ミネストローネがおすすめの理由は2つあります。まずは美肌にいいとされている「ビタミンACE(=ビタミンA・C・Eの総称)」を効率よく摂取できること。例えば、にんじんでビタミンAを、キャベツでビタミンCを、パプリカでビタミンEというふうに、それぞれを含んだ食材を組み合わせやすいんです。最初にオリーブオイルで野菜を炒めて、お肉をちょっと入れてみたりね。

 

もうひとつの理由は、スープ(汁)ごと食べられること。加熱すると野菜の栄養素は外に逃げてしまいますが、スープまで飲むことで栄養を余すことなく摂取することができるんです。

 

− 美肌効果を狙いたい人はミネストローネ、ダイエット中なら生で食べる…お悩み別に食べ方を変えることもできるんですね。

 

そう言えば「よしかの台所」でも春キャベツをメインにしてミネストローネを開発中。さすがよしか! 食材の働きも調べて最適な調理法を選んでいたんですね。こちらも発売が楽しみ♪

 

 

芯ごと焼けば、おもてなし料理にも!

キャベツのおもてなし料理

生井さん:あと、キャベツってありきたりな野菜で「おもてなし」にはあまり向いていないと思われがちですが、実は全然そうではないんです。

 

− どうすれば、おもてなし風になりますか?

 

生井さん:キャベツを1/8にカットして、オーブンや焼き魚グリルで焼くだけ。こんがり焼き色をつけて、塩・オリーブオイル、バルサミコ酢をかければグッと華やかになります。芯にはビタミンCがたっぷり詰まっているので、芯ごと食べることでキャベツの栄養を丸ごと摂取することもできます。

 

それに、「キャベツが嫌いな人」ってあまりいませんよね。だからお客さんにも出しやすい。恋人や旦那さんにサッと出すおつまみとしてもおすすめです。ただ、一人暮らしの男性の家にはバルサミコ酢ってなかなか置いていないので(笑)、そういう時は塩こしょうやオリーブオイルでも十分!

 

 

「以前はベジ活と程遠い生活でした」

shun04_04_15 − 生井理恵さんは現在、講演や食育活動などを通じて、さまざまなライフステージに合わせたベジ活を提案しています。ですが、昔から野菜が好きだったのかというと実はそうではないのだとか! 野菜の魅力を感じたきっかけを聞きました。

 

生井さん:私、もともと“ベジ活”とは縁遠い生活をしていたんですよ。一人暮らしをしていた頃は、朝はパン、昼はパスタ、夜はラーメンという感じで炭水化物のオンパレード。そのうえ、深夜になると毎晩お菓子を食べるという日々で…(笑)。「食べ過ぎた!」と思ったら食事を抜いてはリバウンドの繰り返し。圧倒的に野菜が足りていない生活でした。

 

− 今の生井さんからは想像がつきませんね!何がきっかけで変わったんですか?

 

生井さん:最初のきっかけは父親が糖尿病になったことでした。それまでは野菜にあまり興味もなかったし、糖尿病に対する知識もなくて。でも日に日に痩せていく父親を見て一念発起。栄養士の方に指導してもらって、自分でも料理を勉強するようになりました。食材の栄養価やレシピを学んで、ハンバーグのお肉の半分を野菜にしてみたりと調理方法を工夫するようになったんです。

 

野菜中心の食事を半年間ほど続けるうちに、父親の体調もよくなってきたのと同時に、当時私が悩んでいた肌荒れやむくみも改善されていることに気付いたんです。だんだん周りから「最近何かいいことあったの?」「どんなダイエットしたの?」と聞かれることが多くなって、「そういえば体のコンディションがよくなってる!」って。

 

それまで美容にいいといわれることは色々試していたものの、いまいち効果がなかったんですよね。でも、野菜を食事に取り入れるようになってから肌悩みも減って、体型も自然とスッキリしてきて。自分がいいと思うものって、人に勧めたくなるじゃないですか。そこからベジ活アドバイザーとしての活動を始めました。

 

「おいしい野菜の選び方を知るともっと楽しい!」

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生井さん:「おいしい野菜の見分け方」を知ると、スーパーに行くのも楽しくなりますよ。これはどの野菜にも言えることなんですが、「左右対称」なものはおいしいといわれています。左右対称ということは、栄養が全体に均等に行き渡っている証なんです。キャベツや白菜であれば「芯が真ん中に通っているもの」、「葉脈が均等に走っているもの」も見分け方のポイント。特に半分で売られているキャベツが見分けやすいですよね。国内のスーパーで売られているものは基本的に質のいいものばかりですけど、数ある中から一つだけ選ぶ時はぜひこのトリビアを活用してみてください。

 

 

生でもおいしく食べられる春キャベツ。

生井さん曰く、「春キャベツは今が旬だからこそ、手軽に安く手に入るのも魅力!」とのこと。お酒が大好きでたまらない人も、野菜不足の働きマンも、まずは春キャベツで手軽に“ベジ活”を始めてみませんか?

 

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