防災食のプロに聞く!無理なくストックする「ながら備蓄」実践法

「ながら備蓄」

9月1日は「防災の日」。いつ、どんな時に起こるかわからない災害。いざという時に落ち着いて過ごせるよう、普段から備えておくことが大切です。

 

今回注目するのは「ながら備蓄」。経済産業省が推奨する「ながら備蓄」は、普段のものを使いながら、もしもの時に備えるという新習慣。

 

今回は自宅ですぐにでも実践できる「ながら備蓄」の方法を、管理栄養士で防災士の今泉マユ子さんにお聞きしました!

 

「ながら備蓄」とは?

ながら備蓄ポスター

まずは「ながら備蓄」の基本から。「ながら備蓄」とは、食料品・飲料・生活用品・化粧品など、普段使うものをちょっと多めに買い置きして、使ったら買い足すことで日常から緊急時の備えをする新習慣のこと。

(参考サイト:日常から緊急時の備えをする新習慣「ながら備蓄」防災ニッポン

 

別名「ローリングストック」。アマノフーズでは「食べながら備えるローリングストックBOX」も販売しています。

詳細はこちら

ローリングストックBOX

「自宅で備蓄をしている」という人はここ数年で少しずつ増えていますが、長期間保管していると、知らないうちに賞味期限が切れていることもあるはず。また、普段食べ慣れていない保存食は、いざ災害時に食べようと思っても作り方がわからなかったり、好みの味じゃなかったり…なんてことも。

 

そんな中、普段の生活で無理なく備える「ながら備蓄」が注目されています。

 

プロに聞く!無理なく続ける「ながら備蓄」実践法

今泉マユ子さん

今回は防災士・防災食アドバイザーとして活躍する今泉マユ子さん「ながら備蓄」のリアルな実践法をお聞きしました。

 

【プロフィール】

今泉マユ子さん/管理栄養士・防災士・防災食アドバイザー

 

1969年徳島市生まれ。1男1女の母。管理栄養士として長年勤務。食育、災害食に力を注ぎ、2014年に管理栄養士の会社・オフィスRMを起業。レシピ開発に携わるほか、防災食アドバイザーとして全国で講演を行う。「もしもごはん」シリーズ、「防災教室」シリーズなど、著書多数。レトルトの女王、缶詰の達人とも呼ばれ、テレビ出演は100以上になる。ラジオ、新聞、雑誌、WEBサイトなどでも活躍中。

 

▼今泉さんの「防災食レシピ」はこちら

【ポリ袋でつくる防災食レシピvol.1】「お湯ポチャレシピ® オムライス」

 

【ポリ袋でつくる防災食レシピvol.2】「お湯ポチャレシピ® ペペロンチーノ」

 

【ポリ袋でつくる防災食レシピvol.3】「即食レシピ® コンビーフのなすトマト和え」

 

防災食のプロ、さらに備蓄のプロでもある今泉さんが、自宅で実践しているリアルな「ながら備蓄」を「買う→置く(自宅で保管)→使う(食べる)」の3ステップに分けて詳しくご紹介します。

 

【ながら備蓄STEP1_買う】どんな買い方がベスト?今泉さんのお買い物に同行!

アマノフリーズドライステーション横浜店協力:アマノ フリーズドライステーション 横浜店

 

備蓄の第一歩は食品を買うところから!

実際に今泉さんのお買い物に同行してみましょう。

 

今回は、今泉さんも普段から利用されているという「アマノ フリーズドライステーション 横浜店」で買い物をしていただきました。

今泉マユ子さん

 

今泉マユ子さん

今泉マユ子さん(以下、今泉さん):「豊富なバリエーションから選べるのが嬉しいですよね。このお店も来るたびに選ぶのが楽しくてワクワクします!」

 

今泉さんいわく、自宅でも“色々な種類から選べる”シーンを作ることが大切とのこと。

災害時はどうしても不安が大きく暗い気持ちになってしまうもの。そんな時に好みの味を選べるというのは安心につながるのだそう。

 

【ながら備蓄STEP1_買う】食べたい味を種類豊富にセレクトするべし

お店でのお買い物の様子

まずは店内のラインアップをひと通り確認して、購入する商品を選んでいく今泉さん。ここでしか売っていない限定商品や、食べたことがない新商品は優先的に手に取るようにしているそうです。

 

今泉マユ子さん

今泉さん:「これは私のマイルールですが、初めて食べるものは2個ずつ買うようにしています。新しい味は自分でチェックしておきたくて。2個あれば、こどもが食べてしまってもまだ1個ある!と安心できますからね」。

 

まず最初に手に取ったのは「にゅうめん すまし柚子」です。

にゅうめんを手に取る

今泉マユ子さん

今泉さん:「にゅうめん、大好きなんです!いつも欠かさずストックしています。自分の好きな味、普段から食べている食品は切らせたくないので、必ず買っておきましょう」。

 

白菜のおみそ汁を手に取る

今泉マユ子さん

今泉さん:「おみそ汁も必須ですね。我が家では息子が毎日おみそ汁を飲むので、少し多めに購入しておきます。自分の好きな味を買うのと合わせて、家族がよく食べる食品も選ぶようにしています」。

 

蟹のみそ汁を手に取る

 

今泉マユ子さん

今泉さん:「これは限定商品?蟹のみそ汁。どんな味なのかかなり気になりますね」。

 

かにの味噌汁

蟹のみそ汁はまさにアンテナショップ限定商品!

本ずわい蟹の足が贅沢に4本入っている、「蟹のみそ汁」。全国に4店舗ある「アマノ フリーズドライステーション」でのみご購入いただけます。

 

カゴに入れたフリーズドライ

今泉マユ子さん

今泉さん:「いつも飲んでいるおみそ汁も良いけれど、こんな風に特別感のある、食べるのが楽しみになる味がストックされていると災害時も嬉しいですね」。

フリーズドライを棚から選ぶ 3種のきのこのスープを手に取る

今泉マユ子さん

今泉さん:「きのこの豆乳スープ!これはまだ食べたことがないです。絶対においしい組み合わせですね!きのこと豆乳は栄養も豊富なので、スープで気軽に食べられるのはありがたい」。

 

Theうまみ 3種のきのこの豆乳スープ」は今年春に登場したばかりの商品。ぶなしめじ、マッシュルーム、しいたけがゴロッと入った香りの良いやさしいポタージュです。

 

買い物が終了!購入商品はこちら

今回購入したフリーズドライたち

バラエティ豊かな「いつものおみそ汁シリーズ」が6個。スープ5個。「にゅうめん」「とろっと卵の親子煮」「野菜と鶏肉のカレー」「ビーフシチュー」など、小腹が空いた時に便利なしっかりメニューが7個。

 

さらに、アンテナショップ限定の「蟹のみそ汁」「かぼちゃのポタージュ」も入っています。種類豊富な今泉さんのセレクトは見ているだけでもテンションが上がります!

 

今泉マユ子さん

今泉さん:「備蓄品と聞くと、賞味期限が長いものや栄養価が高いものを選ばなきゃ!と思いがちですが、それでは “ながら備蓄” は長続きしません。まずは好きな味、食べたい味を優先することが大切です」。

 

ストックすることを目的にして、条件で選んでしまっては日常の延長にならない。日常=防災にしていくのが理想ということですね。

 

今回購入したフリーズドライたち

ーー 食品を買い足す頻度や個数は決めていますか?

今泉マユ子さん

今泉さん:「私の場合、頻度や個数は決めていません。事前に自宅のストックを確認しておいて、保管できる量をその都度買い足します。普段の生活で使いながら少なくなったら買う= “ながら備蓄” なので。なるべくルールを作らないのも無理なく続けるコツですよ」。

 

今泉さん:「スマホでストック棚の在庫状態を写真に撮ってから買い物に行くと、同じ味を買わないようにしたり、おいしかったものは買い足しておこう、と思い出したり出来るのでおすすめです」。

 

【ながら備蓄STEP1_買う】ポイントおさらい

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●色々な種類の食品を買って選べる環境をつくる。

●自分や家族が食べるシーンが想像できるものを選ぶ。

●ストックを目的にしない、条件で選ばない。

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【STEP2_置く】効率良い保存のコツは「3つの見える化」!

カゴにフリーズドライが

 

買い物が終わったら、次はステップ2置く(自宅で保管)です。

 

今泉さんのご自宅はまさに備蓄品パラダイス!あらゆるスペースを有効活用して、様々な食品が保管されています。

 

ご自宅にお邪魔して保管テクニックを教えていただきました。

今泉さん宅備蓄棚の様子

まずリビングの本棚には、缶詰やレトルトパウチの食品がぎっしり!

よく見ると棚ごとに賞味期限の年数が書かれたシールが貼ってあります。

今泉マユ子さん

今泉さん:「ながら備蓄では“ 3つの見える化” を徹底するようにしています。1.家族に見える化、2.賞味期限の見える化、3.食べ方の見える化です」。

 

【3つの見える化】その1:家族に見える化

棚のラベリング

今泉マユ子さん

今泉さん:「普段から食べるものなので、戸棚の奥にしまうのではなく、家族の目に触れる場所に保管することが大切。いざ災害時に自分が不在でも、家にいる家族が自分で食糧を見つけて食べることもできるし、食べ忘れて賞味期限が切れるのも防いでくれます」。

 

きれいにきちっと収納するのではなく、気軽に取り出しやすく保管するのもポイント。普段から食べる頻度が高いというフリーズドライ食品はこちらのBOXにまとめてありました。ここにも日付入りのラベルシールが!

 

【3つの見える化】その2:賞味期限の見える化

賞味期限をラベリングする

今泉マユ子さん

今泉さん:「備蓄をする上で、うっかり賞味期限を切らしてしまうのが一番悲しいこと。それを避けるためには、日頃から賞味期限を意識するが大切です。そこで一目でわかるよう、賞味期限を可視化しておくのがおすすめです」。

 

今泉さんの自宅では、缶詰やレトルトパウチは、棚ごとに賞味期限を年数で仕分け。食べる頻度の高いフリーズドライのBOXは2つあり、1つには「先に食べる(賞味期限が近いもの)」とラベルが貼ってありました。

今泉マユ子さん

今泉さん:「我が家では家族もこの棚から自由に選んで食べていくので、人気のあるものから先に減っていきます。そのため、賞味期限の早いものから選んでもらうようラベリングで示しているんです」。

フリーズドライにも記入今日購入したフリーズドライをカゴに

本日新しく購入したフリーズドライ食品も、賞味期限を大きく記入してから空のBOXに入れていきます。棚の中にペンや付箋を設置して、補充するたびにラベリングすればストレスなく続けられるそう。

 

【ながら備蓄STEP2_置く】ポイントおさらい

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●家族全員が備蓄場所を把握できるようにする。

●賞味期限の見える化。定期的に賞味期限パトロールも。

●きれいに収納するのではなく、取り出しやすさを重視。

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ちなみにこちらは今泉さん自宅の和室床下にある備蓄庫。圧巻です!

今泉さん宅の備蓄スペース

元々はお子さん達の衣類を保管していましたが、数年前から備蓄庫として使い始めたのだとか。ここにも長期保存ができる食品が並んでいました。

 

今泉マユ子さん

今泉さん:「ここは電池式なので停電しても開けられます。ただ、一般のご家庭ではこんな保管方法は難しいと思うので…(汗)キッチン周りのスペースや本棚を有効に活用してみてください!」

 

【STEP3_使う】災害時を想定した調理方法で食べてみる

コンロとやかん、水

ながら備蓄3つめのステップは「使う(食べる)」。

普段の生活の中でどんなタイミングで食べるようにすれば良いのでしょうか?

 

今泉マユ子さん

今泉さん:「我が家ではほぼ毎日のようにストックしたレトルト食品やフリーズドライ食品を食べていますが、難しい方は定期的に食べる日(曜日)を決める。さらには災害時を想定した食べ方に慣れておくことをおすすめしています。これが3つ目の食べ方の見える化”ですね」。

 

災害が起きた時、家にある食材を上手に活用するには、定期的に食べて食材の味や災害時の食べ方に慣れておくことが重要なのだそう。

 

【3つの見える化】その3:食べ方の見える化

フリーズドライの親子丼

今泉さん:「レトルト食品の作り方・食べ方を知らないお子さんもいると思うんですよね。その場合、いざ災害が起きた時に家に誰もいないとお腹が空いているのに食べ方がわからない、なんてことになりますから…」

 

例えば、「毎週土曜は家族みんなでフリーズドライ食品を食べる日!」と決めておけば、好きな味を知ることもできるし、作り方・食べ方を知るきっかけにもなります。

 

その際はぜひ、カセットコンロとボンベ、備蓄の飲料水を使って調理してみましょう。実際に災害が起きた時でも焦らずに調理する練習にもなります。

カセットコンロと水

【POINT】飲料水の「ながら備蓄」も忘れない!

食品はしっかり準備できていても飲料水の備蓄が不足していませんか?災害時は電気やガスだけでなく、水道が止まってしまうケースも多いです。

 

今泉さん:「水の備蓄は確実に飲める水を備蓄しておいてください。うちは井戸水があるから平気だよ、というご家庭でも災害によっては飲めなくなることもあります。ペットボトルなど確実に飲める飲料水を、大人1人で1日3リットル×3日分=9リットル、できれば1週間分21リットル以上を備蓄しておきましょう」。

 

ペットボトル飲料水は2Lと500MLの2種類を組み合わせて備蓄しておくと便利!

調理でたくさん使う時は2Lが便利ですが、水分補給のシーンでは500MLがあると直接飲めてコップ要らずです。(洗い物が不要)

 

フリーズドライの好きなアレンジを見つけておこう

フリーズドライのスープとオートミールで作ったリゾット

そのままでもおいしいフリーズドライ食品ですが、飽きずに食べ続けられるよう、ちょい足しアレンジで好きな組み合わせを見つけておくことも大切です。

今泉マユ子さん

今泉さん:「日常が奪われてしまう災害時、いつもの味は心をホッと落着けてくれますからね。今回は最近気に入っているオートミールのアレンジをご紹介します」。

 

【アレンジレシピ】フリーズドライスープ×オートミールで作る簡単リゾット

フリーズドライのスープ、魔法瓶、水、オートミール

【材料】1人分(調理時間:6分)

・お好みのフリーズドライスープ…1個

(今回は「Theうまみ 3種のきのこの豆乳スープ」を使用)

・オートミール…20〜30g

・飲料水(お湯)…160ml

 

※調理にはスープジャーを使用します

 

オートミールを魔法瓶へフリーズドライを投入

1.スープジャーにオートミール、フリーズドライスープを入れる。

お湯を入れる混ぜ合わせる

2.沸騰させたお湯を加えて、ひと混ぜしてから蓋をして5分待てば完成!

 

リゾットの完成

「3種のきのこ入りオートミールの豆乳リゾット」があっという間にできあがり。

 

ふっくらと戻ったオートミールが濃厚な豆乳スープに合わさって、味も食感も楽しめる一品に。スープだけでは物足りない時でもお腹にたまる満足感のある簡単アレンジです。

 

 

【ながら備蓄STEP3_使う】ポイントおさらい

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●定期的に食べる日や曜日を設定しておく。

●災害時を想定した調理法で食べてみる。

●ちょい足しなど自分の好きなアレンジを見つけておく。

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今泉さんに聞く「ながら備蓄」実践法、いかがでしたか?

 

「買う→置く→使う」。3ステップそれぞれのポイントを押さえながら、普段の生活から無理なく備える。すぐにでも始められる習慣なので、ぜひ実践してみてくださいね。

 

全国で開催中!「ながら備蓄」×アマノフーズ

フリーズドライの並ぶ店内の棚の様子防災週間のポスター

9月1日から約1週間、アマノ フリーズドライステーション4店舗と全国各地のスーパーマーケット(一部店舗)にて、アマノフーズのフリーズドライ食品をはじめ、「ながら備蓄」のポイントをまとめたポスターを展開中!

 

この機会にお近くのスーパーマーケットでもアマノフーズ商品を探してみてくださいね。

 

 

写真/佐藤 侑治