小倉ヒラクの「手前みそTIMES」

【第5回】意識高い!自分を高める「味噌の選び方」5つのヒント

小倉ヒラク
発酵デザイナー
「見えない発酵菌たちのはたらきを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指し、東京農業大学の醸造学科研究生として発酵を学びつつ、全国各地の醸造家たちと商品開発や絵本・アニメの制作やワークショップをおこなっている。『てまえみそのうた』でグッドデザイン賞2014受賞。自由大学や桜美林大学等の一般向け講座で、発酵学の講師も務めている。2015年より新作絵本『おうちでかんたんこうじづくり』とともに、「こうじづくり講座」を全国で展開中。

想像してみてください。

もし、世界であなただけが「味噌の選びかた」を知らなかったとしたら…。

 

皆さん、お味噌汁飲んでますか?発酵デザイナーの小倉ヒラクです。

 

日々変化を遂げる社会のなかで、“自分らしい幸せ”を掴む秘訣が「味噌の選び方」にあるということをご存知ですか?私が知る「愛もキャリアも手に入れたエグゼクティブ・クラス」がもれなく実践している5つのコトをこっそりお伝えします。

 

 01.あなたはまだ、自分だけの「運命の味噌」に出会っていない

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「当たり前の毎朝、当たり前の味噌汁。それが日常だと思っていました。しかし、彼が教えてくれたのです。『世界にはもっとたくさんの味噌がある』ということを。スーパーに行ってみたら、確かにそこには棚を埋め尽くすほどの味噌が置いてあったのです。ここに、私の運命がある…。そう思うと、今まで経験したことのない不安と喜びがこみ上げてきました。」

 

人は、与えられた環境に慣れすぎてしまう生き物です。はじめての一人暮らしで「なんとなく」買った味噌を惰性で使い続けていませんか?もしかしたら、あなたの魂と味覚のステージにふさわしい味噌があるかもしれません。恐れずに「買ったことのない味噌」を手にとって下さい。

 

 02. 1kg=1,000円の法則

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「味噌を買うのは人生のコスト。今まではそう思ってきました。どうせ買わなくちゃいけないのだから、なるべく安いものがいいと。しかし最近こんな疑問がわいてきました。彼と過ごす味噌汁タイムは、互いの魂の次元を高めあうかけがえのない時間。こんな意識でお味噌を買っていてはいけないのでしょうか。」

 

お味噌はコストではありません。豊かな人生への投資です。信頼できる品質の味噌を選びましょう。基準は、1kg=1,000円です。500gなら500円前後。この価格帯以上の味噌は、各地方の醸造メーカーがこだわって作っている味噌がほとんど。これで味噌汁をつくることで、あなたの味噌汁タイムがより高次元へアセンションします。

 

 03.生まれ故郷の味噌を買ってみる

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「自分の生まれた街から逃げたくて、都会の広告エージェントで働き始めて5年が経ちました。夜、バスタブに浸かっていると、あんなに嫌いだった生まれ故郷の記憶が蘇ってきて、ふと涙を浮かべている自分がいます。華やかな世界で自己実現することで、自分のルーツを消し去ることができると思ったけれど、そんなことをしても本当の幸せが手に入らないことに気づいたんです。」

 

その土地それぞれの個性を映し出す味噌の味。あなたのルーツ形成にも重要な役割を果たしているはずです。1kg=1,000円の法則にのっとった上で、あなたの生まれ故郷のお味噌を手にとってください。東北なら赤味噌、九州や四国なら麦味噌、東海なら八丁味噌。あなたという唯一の個性を受け止めてくれる「運命の味噌」は、あなたの生まれ故郷にあるかもしれません。

 

 04.ガス抜きバルブのついたパッケージを選ぶ

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「生きている実感が欲しいんです。時間が止まったような、生気の抜けたような日常から脱したい…。けれど、気がつけば安定を求めて一歩を踏み出せない自分がいます。そんな状況をまず、味噌から変えたいと思ったのです。」

 

一般に流通している多くの味噌は「発酵が止まった状態」で商品棚に並んでいることをご存知でしょうか?出荷した後に味や色が変化しないように発酵菌の動きを止めてしまうのです。では「発酵が生きている味噌」を買うためにはどうしたらいいのでしょうか。答えは「箱にガス抜きバルブ(注1)がついているもの」を選ぶことです。それはつまり、生きた発酵菌が出す二酸化炭素を逃す必要がある、ということなのですから。

 

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※(注1)ガス抜きバルブとは?

梱包袋やプラスチックケースなどに付いたバルブのこと。味噌の発酵ガス(二酸化炭素)のガス抜き用や、コーヒー豆の包装にも使用されています。

 05.常に完璧を目指さない

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「一度最高のものを体験してしまうと、それ以外のものを許せなくなる自分に不安になります。毎日のものなのだから、最上のものを選びたいという完璧主義の自分と、毎日のものなのだから、たまには手軽なものでもいいという楽観主義の自分の葛藤に苦しんでいます。」

 

あなたにとって重要なのは「完璧な自分」であることですか?それとも「幸せな自分」であることですか?答えはもちろん「幸せな自分」であることですよね。味噌も同じです。こだわりの最上級品から手軽に使える即席味噌まで、全てに価値があり、意味があり、幸せがあるのです。

「完璧なあなた」だけでなく、「不安定なあなた」や「嫉妬深いあなた」、それに「飲み過ぎて二日酔いのあなた」にだって価値があり、美しさがあり、愛があります。あなたが自分のすべてを受け入れてほしいと思うなら、まずあなたが味噌のすべてを受け入れる必要があるのです。

 

いかがでしたか?
お味噌を選ぶということを通して「人生の幸せとは何か?」を考えるきっかけになればいいですよね。恋愛や仕事と同じように、くれぐれも適当な味噌の選び方をしないように!

 

それでは次回「恋も仕事も基礎体力が大事!出汁力トレーニング味噌汁」でお会いしましょう。発酵デザイナーの小倉ヒラクでした。

 

(※コメントは味噌の選び方で人生を変えたエグゼクティブの皆さまより)