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夏生さえりの「ティファニーで朝食を食べられなかった私たち」

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【最終回】食と恋、連載終了のお知らせ。本当にありがとうございました…!

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夏生さえり
ライター
出版社勤務を経て、Web業界へ。人の心の動きを描きだすことと、何気ない日常にストーリーを生み出すことが得意。好きなものは、雨とやわらかい言葉とあたたかな紅茶。 著書に『今日は、自分を甘やかす いつもの毎日をちょっと愛せるようになる48のコツ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン )はじめ、本連載に書き下ろしを加えた22篇のエッセイ集『口説き文句は決めている 』(kraken)が好評発売中!

みなさま、いきなりですが。本連載「ティファニーで朝食を食べられなかった私たち」は、35回をもって終了いたします……!

 

うーん、ちょっと寂しいですね。じつは、わたしが一番長く続けたのが、本連載でした。初回は、なんと2016年!フリーランスになってすぐに依頼をいただき、月1〜2本、ヒィヒィフゥフゥと言いながら紡ぎ続けました。そして今思うことは、ただひとつ。「もう書けることがない!!!!」。…。ごめんなさい。なにせ、ラーメンのことを2回も書いてしまうくらいには思いつかない。

 

▶ 【第3回】ラーメンの誘惑に二人して負ける夜

▶ 【第34回】寝すぎた日のラーメン

 

たった35回でこんなに大変なのだから、世の中の100回超えの連載たちを讃えたい。すごい、すごすぎるよ!

 

それにしても「ティファニーで朝食を食べられなかった私たち」は、連載名も含めて多くの人たちに愛してもらい、2017年8月には書籍化もされました。

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口説き文句は決めている

このかわいすぎる装丁。ティファニーブルーの帯! 編集さん/デザイナーさんと何度も何度もやりとりを重ねたこの装丁は、かなりのお気に入りです。書籍化に伴って執筆した、4編のお話も(自分で書いておきながらなんだけど)好きだなぁ。特に「チャイティー」のお話と「たこ焼き」のお話は人気も高く…。って、まだ読んでないよ! という人はぜひ書店で探してみてくださいね(置いてなければ取り寄せしてもらってね!)。

 

長い間、毎月楽しみに待っていてくださったみなさん。本当にありがとうございました。そして締め切りを守らず困らせていた『アマノ食堂』にみなさん、本当にありがとうございました。

 

さて、最後なのでいくつか気に入っているお話を紹介させてください。「これ読んでなかったなぁ」というものがあればぜひ読んでみてくださいね。

 

 

## 創作物語編

 

まずは創作物語編! 本連載のほとんどが妄想によって構成されていました。

中でもお気に入りはこの4つ…かな!

 

▶ 【第3回】ラーメンの誘惑に二人して負ける夜

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▶ 【第32回】お祭りと恋

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【第21回】ずぶ濡れのあと食べるアイス

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【第20回】夜道と炭酸、そして仲直り

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って、ピックアップして気づいたけれど、すべて夏の物語!ペンネームも「夏生(なつお)」にしたというほど夏好きなのだから、仕方がないかもしれません…(夏生まれだしね)。

夏は、恋がよく似合う。妄想が捗るのも、夏のことばかりなのだよなぁ。

 

【第16回】振られた後に食べたいもの

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そして、夏以外でのお気に入りといえば、このお話。「振られたい!」という偏った願望を丸出しにしたお話で、だいぶ気に入っています。未だに「振られたかった!」という気持ちは変わっていません。

 

 【第8回】行きつけのカフェで、秋に似合う恋を

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しかも!なんと行きつけのカフェで、顔を覚えてもらうというイベントも発生。行くたびに「あ、おねえさん、久しぶりですね」って笑ってもらえる。あれも結構嬉しいものなんですね。まあ、声をかけてくれるのは女の人なんですけどね。

 

 

## 実話物語編

 

そして意外と気に入っているのが、実話を基にしたお話のパターン。

 

 【第2回】口説き文句は決めている

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特に、書籍のタイトルにもなったこちらの回は、あらゆる意味で思い出深い回となりました。

 

「きみはほかとはぜんぜん違う」。

 

未だ、この言葉を超える口説き文句に出会っていません。いつかこの言葉を言ってくれた男性に、「じつはあの日のことを書きました」と言ってみたいような。言いたくないような……。

 

【第22回】恋の気配と野菜炒め

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【第19回】目に愛を込めて

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▶ 【第30回】別れる勇気

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▶ 【第31回】傘のなか、広がる珈琲

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あとはこの4本。記憶って不確かであやふや。だから、文章にすることで改めて存在を確認できた気がする。これで忘れずにいられる。

 

本当は全話に、「これは結構好き!」「これは書くのが苦しかった!」「これは長年の理想of理想!」などといろいろなエピソードがあるのですが、長くなってしまうので紹介はこれにて終了。

 

今更だけれど、みんなが一番好きだった物語も聞いてみたかったな。

 

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さて、本連載を途中から読んでいた人は「どうして、連載名が『ティファニーで朝食を食べられなかった私たち』なのだろう?」と思っていたかもしれません。

連載タイトルの由来は、第1話にあります(【第1回】幸福な朝食)。

 

“たとえティファニーでの朝食が可能になってもわたしはそこには行かないだろう。「幸福な朝食」に必要なのは、住み慣れた部屋とベーコンと卵、それから寝癖のついた恋人だけだから。”

 

ティファニーで食べる朝食よりも、身近な幸せを味わいたい。そんなコンセプトで書き続け、連載終了後もこの価値観が変わっていないことを嬉しく思います。日々の中に愛おしさがあって、些細なことに幸せが隠れている。そんなことをこの連載を通して感じてもらえていたら、それほど嬉しいことはありません。

 

そろそろお別れの時間です。2年半、本当にありがとうございました……! また別の連載でお会いできることを願って。それでは、またねー!

 

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