魚介類の中でも、身近な「イカ」。炒め物に入れたりボイルしたりなど、自宅で食べる機会も多いですよね。イカの調理で多くの人が“あるある！”と感じるのが、「加熱すると身が縮こまってしまう」問題ではないでしょうか。

 

加熱調理したあと、「あれ？ なんか身が小さくなってる…？」と疑問に思った人は少なくないはず！

 

なぜ、イカは加熱すると縮こまってしまうの？

そうならないためには、どうすればいいの？

 

そんな疑問をこの方がズバッと解決してくれます！

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「上野イカセンター」の名物大将、アオキンさんに聞きました

前回の記事に続き、教えてくれたのは、イカ料理専門店「上野イカセンター」の名物大将・青木宏光さん（通称アオキンさん）。イカの色んなお話を聞かせてくれるだけでなく、ねじりはちまき姿で快くポーズも決めてくれる懐の深さ、男前すぎます！

 

「イカは、加熱すると本当にびっくりするほどクルッと縮まっちゃいますからね…」

 

イカ専門店の大将すら悩ませるほど強烈なイカの縮こまり。その原因とは？

 

 

イカが縮こまる理由は「繊維」にあった！

イカが縮こまる理由。それは、繊維 に秘密が隠されていました。

 

青木さん：「イカにはぎっしり繊維が詰まっているんです。この繊維は加熱すると収縮する性質を持っているので、焼いたり煮たりすると、まるで筋肉の収縮のようにイカ全体をクルクルと丸めてしまうんです」

 

なるほど！ 筋肉と考えるとイメージしやすいですね～。

 

ちなみにイカは、種類に限らずどんなイカでも加熱すると縮んでしまうそう！100％とまでは無理でも、イカ特有の食感や風味を壊さずに縮こまりを最小限に抑える方法が知りたい！ そんな思いをぶつけたところ、青木さんが実践しているコツを特別に直接教えてくれました♪

 

 

イカの縮こまりを防ぐ、4つのコツ

 

対策その①：切れ目は十字に入れる！

イカに火を通す前に、十字に切れ目を入れましょう。縮こまる原因となるコラーゲン繊維を切ることで、クルっと丸まるのを防ぎます。

 

小さくカットするのもいいそう！ フライパンで炒めるなら2〜3cm程度に切るのがおすすめです。

 

青木さん：「切れ目は、火のとおりを良くしたり調味料がよく絡んだり、縮こまりを防ぐ以外にもいいことがたくさん！ 少し面倒でも、イカ料理には欠かせない工程です」

対策その②：串打ちする！

イカをまるごと焼くなら「串打ち」するのがおすすめ！ イカの身に波縫いのように串を通して焼くことで、反り返りを防ぐことができます。

 

青木さん：「ご家庭なら竹串でも十分ですが、串ごと一緒に焼くと焦げてしまうので、BBQ用のステンレス製の串がおすすめです！」

対策その③：上から押さえる

焼いている間、イカをステンレス製の串やフォークで押さえたり、重りになるものを乗せておくことで縮こまりを最小限に防げるそう。こちらは串打ちに串を重ねる技（上級テクですね…！）。

 

青木さん：「加熱している途中で、イカの縮こまりは“止まる”んです。最初にしっかりと押さえておくことで、元の形をできるだけ保つことができるんですよ」

 

 

対策その④：加熱時間を短めに！

火を入れすぎるとギューッと固く縮んでしまい、形が悪くなるだけでなく食感も損ねてしまいます。シンプルですが、加熱時間を短めにするのも大事なポイント！

 

青木さん：「イカの丸焼きなら3分程度、炒めたり揚げたりする場合は1分半〜2分ほど。サッと火を通すくらいのイメージで調理すると、柔らかいプリプリ食感のイカを楽しめます！」

 

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他にも「繊維を押しつぶす」「湯通しする」という方法もあるものの、イカの旨味を損ねてしまう可能性があるのだそう。今回、イカのプロフェッショナル青木さんに教えてもらった縮こまり対策法は、どれもイカ本来の旨味を活かす、家庭でおいしく食べるためのプロの技！

 

味も見た目もおいしいイカ料理を食卓に。ぜひお試しあれ！

 

【教えてくれた人】

青木宏光さん（『上野イカセンター』大将）

新鮮なイカを釣って食べられる「上野イカセンター」の名物大将、通称アオキンさん。「大将お任せコース」では、その時期の旬やお客さんの好みに合わせたイカ料理を提供する。好きな色は赤。新宿や渋谷、東京などに「イカセンター」系列店がある。

 

【店舗情報】

上野イカセンター

住所：東京都台東区上野7-2-4　FUNDES上野 7F

電話番号：050-5594-8776

営業時間：平日17:00〜23:00／土日祝15:00〜22:00

定休日：なし

※記事公開時の情報となります。最新情報は店舗公式サイト/SNSでご確認ください。

 

[参考]

全国イカ加工業協同組合｜イカ学Q＆A50