
ブロッコリーは地中海沿岸が原産。野生のキャベツが変種したアブラナ科アブラナ属です。見た目は違えど、実はキャベツが祖先!その歴史も古く、何と古代ローマ時代から食べられていたと言われています。日本へは明治時代に入って食べられるようになりました。ブロッコリーの語源は、イタリア語で芽を指す「Brocco(ブロッコ)」に由来しています。
《ブロッコリーの旬の時期》
通年流通していますが、実は夏に種をまき晩秋から春先にかけて収穫されているものが旬。 11月から3月くらいが食べ頃です。
サラダや付け合わせに欠かせないブロッコリー。色鮮やかでトマトの隣に飾られることも多いため、なんとなく「夏の野菜かな?」と思われがちですが、寒い季節に旬を迎える野菜なのです。
《産地》
生産地は北海道と愛知県と埼玉県がベスト3。
通年栽培できるので育てやすいため、他にも長野県や香川県、沖縄に至るまで全国各地で作られています。また、輸入ものはアメリカ産やメキシコ産のブロッコリーが主流です。
《新鮮なブロッコリーの見分け方》
濃い緑色でつぼみが小さく、粒が揃ってぎっしり詰まっているものが理想的。芯の切り口がみずみずしく変色していないこと、空洞がないものを選びましょう。
《ブロッコリーの保存方法》
ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てておきましょう。 ブロッコリーはあまり日持ちしないので、5日以内に食べきるのが目安。買ってきたら早めに茹でて保存しておくとベター。少し固めに塩茹でして、冷水にさらさず水気を十分に切りキッチンペーパーを敷いたタッパーに入れて冷蔵庫に入れておけば使いたい時にすぐに使えます。それ以上保存する時は、小分けにして硬めに茹でてから冷凍しておくといいですよ。
\茹で方のワンポイント/
丸ごとのブロッコリーの芯を切り落として先に茹でて、少ししてから房をばらさず塊のまま茹でると、ビタミンの流出も防げ、身崩れせず均一に茹で上がります。芯の分厚い皮はあらかじめ剥かなくても、茹で上がったあと簡単に取ることができますよ。
\おいしい使い道/
下茹でしたブロッコリーはそのままパスタやグラタンやピザの具に。にんにくと相性が良いのでペペロンチーノにも使いやすく、マヨネーズとも合うのでサラダにも。
あえて柔らかめに茹でてピューレ状にしてソースやポタージュにするのもコクが出ておいしくなります。 また、にんにくとオイスターソースで味付けした牛肉と炒める料理「ブロッコリービーフ」もアメリカのチャイニーズ料理でよくありますし、和食なら胡麻和えや白和えにも合いますよ。
〜ブロッコリーの雑学〜
明治時代、ブロッコリーは観賞用だった!?
イタリアでは古代ローマ時代から食べられていたブロッコリー。15世紀から16世紀頃に栽培がおこなわれるようになり、ヨーロッパ各地に広がりました。19世紀にはアメリカやアジアへ広まり、日本に伝わったのは明治時代。 ただ当時は観賞用とされ食用としてはあまり普及せず、カリフラワーの方がよく食べられていたようです。それが昭和50年代後半になると、その彩りの良さと栄養価の高さに緑黄色野菜が注目を集め急速に消費量が伸びていきました。
意外と知られていませんがブロッコリーには黄色い花が咲きます。菜の花のように美しいため、日本に入ってきた当初は鑑賞用にも栽培されていたらしいですよ。
参考文献:
「からだにおいしい野菜の便利帳」(高橋書店)
参考サイト:
平成26年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)